寝たきりのお年寄りが、どんな姿勢で寝かされているのか、知っているだろうか。

一般的には、体を横向きで、ややうつむき加減にし、両足の間にふとんなどをはさみこんで安定させているものだ。

この姿勢は「シムスの体位」と呼ばれるもので、胎児が母親の胎内にいる間の姿勢にも通じている。

心理的にもっとも安心感が高く、姿勢的にも非常に安定度が高い。

両足の内股にふとんやクッションをはさんだり、シムスピローと呼ばれる枕をはさむと、結果的に片方の足が心臓より高くなり、足の血液循環がよくなる。

人間は起きている間は2本足で立っているため、どうしても足に疲労がたまりやすい。

この姿勢は足の疲れを癒す効果が高いのだ。

また、生殖器のあたりをやわらかく保護するために潜在的な安心感が高まり、安眠しやすいともいわれている。